日野宿に残る謂れのある石

日野宿には普門寺の八幡石などの謂(いわ)れのある石がいくつかあります。

 普門寺の八幡石

普門寺の門を入り本堂に向かって石畳を進むと、右手に赤松の大木があります。その右下に、高さ120㎝、横2mほどの大きな自然石があります。これが八幡石で次のような言い伝えがあります。

「寛文(1661~1673)のころ、普門寺のお坊さんがある夜不思議な夢を見ました。夢のお告げに『昔北条氏照という大名が建てたお社が、今は荒れ果てている。それを探し出してお寺にまつり直しなさい』とありました。告げられたとおり、お坊さんは高倉の西北(今の日野台五丁目付近)にある小さな塚を掘ったところ、大きな石が出てきました。そこで石をのけると、中から鉄の鏃(やじり)や刀剣のようなものが出てきましたが、それらはくさってぼろぼろでした。お坊さんはこの大石を寺へ運ぼうと思い立ち、宿中の人々に頼んで、太い綱をつけて引いてきて貰いました。女衆たちもみんなのためににぎり飯を炊き出しを受け持ちました。運んできた大石は、寺の鎮守の八幡様として大切におまつりしましたが、それからというもの普門寺は大層繁栄したということです。」(『日野市史 民俗編』より)   

赤松近くにある八幡石
2024-06-07
八幡石
202-06-07

大六天と刻まれた石

上屋敷(かみやしき)に祀(まつ)られていた大六天(第六天)です。かの織田信長が信奉(しんぽう)したという第六天魔王を祀る神社は関東地方に多いそうです。当時この場所にはあまり近寄るなと、子どもたちは親から言われていたそうです。現在この辺りは都道に姿をかえ、大六天自体も薬王寺境内に祀られています。

№0798
上屋敷の大六天 1965頃
小野信明氏撮影

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