日野宿が出てくる時代小説の話

日野宿が出てくる有名な時代小説として下の2点があります。どちらも江戸時代が舞台で、主人公は渡世人(ばくち打ち)です。そんなお話の冒頭部分に日野宿が出てきます。

当時、日野宿と言えば、「日野の渡し」と「鮎寿司」が有名だったからでしょうか、作品の中で下のように描かれています。

〇笹沢佐保著『赦免花は散った―木枯し紋次郎股旅シリーズ』(講談社 1971年):「日野宿の東のはずれを多摩川が流れていて、その幅広い水面も川岸に繋いである船もかつて見たことのある夜景のままであった。このあたりの多摩川では鮎がとれて、日野名物の鮎寿司である。…」

〇子母澤寛著『国定忠治』(改造社 1933年):「落葉街道 武州の日野から、十三文の渡し銭、多摩川を渡ってすぐに柴埼。その渡船場の上手、川原の砂利っぱらで、褌一つの素ッ裸で肌についた銀の粒のような水を拭って、大急ぎで着物を着ている男がある。…」

この他にも

〇司馬遼太郎著『燃えよ剣』(文藝春秋 1963年):お馴染みの土方歳三、近藤勇、沖田総司、井上源三郎などのほか、歳三の義兄、佐藤彦五郎など新選組にまつわる人物と、日野宿本陣など幕末の日野宿が描かれています。

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